男性更年期障害(LOH症候群)は、男性ホルモンの値が低いことにより起こる病気です。
男性ホルモンが減少すると、不安が強くなり、やる気・記憶力・性欲の低下が起きることがあります。
さらに、男性ホルモンには肥満を抑える効果もあるため、ホルモンの減少に伴って内臓脂肪が増え生活習慣病のリスクも高くなります。
男性ホルモン(テストステロン)について
テストステロンが加齢に伴って低下すると、様々な症状が現れます。
(1)性機能症状
リビドー(情動)低下、ED(勃起不全)です。
(2)精神症状
抑うつ、不安、疲労感、集中力の低下などです。
(3)身体症状
発汗、ほてり、睡眠障害、関節痛などです。
EDの治療には現在、PDE5阻害剤という薬を使います。
「性的興奮により陰茎の平滑筋が弛緩し、海綿体内に血液が流入し、充血することで勃起が起こります。陰茎の平滑筋を弛緩させる物質はPDE5という酵素で分解されるのですが、この酵素の働きを抑え、勃起を持続させる薬がPDE5阻害剤です。ED治療薬は決して性的刺激を強めたり、神経を興奮させるものではありません。
シルデナフィル(バイアグラ)【即効型】
世界で最初に販売された治療薬で、多くの国で使用されています。
内服後30~60分で効果発現し、1~2時間でピークを迎え、約4時間効果が持続します。食後は薬剤の吸収が遅れ効果が低下することがあるため、空腹状態
で服用します。
バルデナフィル(レビトラ)【超即効型】
内服後15分で効果発現します。1~2時間でピークを迎え、約
8時間効果が持続します。食事やアルコールの影響をあまり受けないため、
飲食後服用可能です。シルデナフィルに比べ、頭痛やほてりが少ないです。
タダラフィル(シアリス)【マイルド・持続型】
内服後30~60分で効果発現し、3時間後にピークを迎え、約36時間
効果持続します。効果持続時間が最も長いですが、効果がマイルドです。
食事やアルコールの影響を全く受けないため、服用のタイミングをと
りやすいです。
EDが改善すると気持ちも明るくなり、抑うつ感のせいでさらに低下していた男性ホルモンが回復へ向かいます。
EDは単に性機能の衰えにとどまらず、メタボリック・シンドロームの要素である高血圧、高血糖、高脂血症とつながっていることがあります。
男性ホルモンはもちろん、動脈硬化もチェックしますので、気になっている方々は、一度御相談ください。
文責 院長 鳥越勝行